小麦の顛末

昨年の１１月末に小麦の種、農林６１号１kgを知り合いから取り寄せて初めて種をまいてみた。

このあたりは昔は小麦の産地だったらしいが、いまは誰も小麦を作っていない。近くのJAから種を買い求めようとしたら、全く扱っていないという返事。そこで知り合いに頼んで取り寄せたという次第。

種まきから年を越して冬になり、３度ほど麦踏みをして５月の連休後には立派に実をつけた。

そして６月、入梅前の晴れ間を狙って、刈り取り、という手順だったが関東地方は今年、５月２７日に入梅してしまった。６月中旬の小麦は黄金色に染まり始めたが、まだ一部は刈り取りには早そうなので、それから２週間弱後の６月下旬に刈り取りと脱穀をする。

刈り取りはあっという間に終えたが、脱穀は専用機械がないのでひたすら人力で穂から実を落とす。すでに梅雨は明け、炎天下での作業に会員がブーブーと音を上げ始める。

「脱穀機があれば簡単なのに・・・・」、「近所の農家にはないの、脱穀機」、何とかの一つ覚えのように「脱穀機」を連呼する。　うるさい！ちゅうーに、黙って手を動かせ!・・・・と言葉には出せなかったものの、全く根性のない連中だ。

その後、３度ほど籾殻、ゴミの類をふるいにかけて取り除き、最終的に２７ｋｇの小麦が取れたことになる。

お盆の１５日に最後の天日干しをした後、８月１９日に製粉場に持ち込み、製粉すると約２０kgの小麦粉となった。外見は立派な小麦粉である。うどん用に５kｇをとりおいて、残りは全員５００gづつ小分けして配分した。

玄米を精米すると約１０％減量してしまうが、小麦の場合は今回、２６％の減量となった。

肝心の味のほうは、９月１０日（土）に秋の収穫祭としてうどん打ちをすることになっているから、そこで明らかになる。　

コメント 10

農業って、本当に大変な作業だと思います。
昔の人は機械もなく、本当に良く頑張ったと感心します。耕耘機一つにしても、あるとないでは大きな違い。私だって、耕耘機がなければ今もう根をあげているはず。
あの製粉した白い小麦粉にするまで、こんなに大変だったんですね。いい映像と経験談を書いて頂き、自分の事として捉えて行き、参考にさせていただきます。
by mutumin (2011-08-24 05:34) 

収穫が多くいい実りでしたね。
叩いたり踏んだり打ち付けたり・・・はしなかった＾＾。
by 斗夢 (2011-08-24 05:49) 

mutumin さん
コメント有難うございます。確かに機械とか道具は必要ですね。特に一人で作業をする場合、機械なしには到底出来ませんしね。外見はうまく出来ましたが、さてさて味はどうか?
味はうどんで確かめてみます。
by nougyoujin (2011-08-24 09:52) 

斗夢さん
木でたたき、地面に打ちつけ脱穀しました。
さすがにイライラして踏んづけることはしませんでしたが、踏んづけたくなったのは事実です。
by nougyoujin (2011-08-24 09:54) 

こんばんは。
思い出します、昔の麦踏。
この穂先のちっちゃなやつが襟首に入るとチクチクしていたかったものです。
by 夏炉冬扇 (2011-08-24 16:48) 

本格的ですね。戦中に非農家だった実家は田圃を
借りて麦を植えました。麦刈は硬くて子供には大変な
作業でした。　(田植えに間に合う様に急いだ）
by 侘び助 (2011-08-24 16:49) 

夏炉冬扇 さん
小さい頃の思い出ですか。収獲した麦のなかでふざけていたからでしょうか?
こちらは大人だけですから、襟首に入ってちくちくしたという話は聞きませんが。
by nougyoujin (2011-08-24 22:53) 

侘び助さん
怖いものなしの素人集団ですので、失敗してもやってみようとトライしました。結果はまずまずだったと思います。
by nougyoujin (2011-08-24 22:55) 

出来たんですね！すごい。おめでとうございます！
by おじゃまま (2011-08-28 17:58) 

おじゃまま さん
有難うございます。一昨日、うどん打ちの講師にためしうちをしてもらいました。結果は上々の評価をいただきました。少しお世辞があるかもしれませんが・・・。

by nougyoujin (2011-08-28 21:07)