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奈良の地名・飛鳥周辺 [身辺雑記]

山辺の道は徒歩で、飛鳥は近鉄「橿原神宮」駅前でレンタサイクルを借りてまわった。

自転車は徒歩よりはるかに行動半径が大きく、あれも見たい、これも見たいで、ついつい欲張りすぎてしまいがちになる。
見たいところを絞りながら、さらにそれぞれの位置関係を大雑把に把握したい。それには一望できる高い場所があれば一番よい。現代なら東京タワーのような高層建造物があるが、古代ではそうも行かない。せいぜい木で組んだ櫓くらいしかない。

s20080330asuka026 あまかし眼科.jpg

ところが飛鳥には「甘樫丘」という絶好の小高い丘がある。
「甘樫丘」の頂上には馬子、蝦夷、入鹿と3代つづいた蘇我一族の館があった。
蘇我氏は天皇家と次々と姻戚関係を結び、蘇我系の天皇を意のままにコントロールしていた。馬子は反抗的な現役の「崇峻天皇」を暗殺し、代わりに初代女性天皇である「推古天皇」を即位させた。ゆえにこの時代を「蘇我王朝」と位置づける歴史家もいる。

小高い「甘樫丘」から大和盆地を見下ろすことが出来る。
北には「畝傍山」、「耳成山」、「天香久山」の大和三山を望み、丘の東のふもとには「飛鳥坐神社」、「飛鳥寺」がある。
「飛鳥寺」の裏手には「飛鳥浄御原宮」跡が広がる。ここは中大兄皇子(後の天智天皇)と中臣鎌足(後の藤原鎌足)が時の大権力者、蘇我入鹿を暗殺した場所である。
20070929asuka173 飛鳥寺.jpg
20070929asuka140 橘寺.jpg

「飛鳥寺」から南に下ると聖徳太子が誕生した「橘寺」にでる。
「橘寺」を通り越して西に進むと巨石文化を代表する「亀石」、「鬼の俎」、「鬼の雪隠」などがある。

ちょうど「甘樫丘」を中心にして時計回りに自転車を走らせたことになる。
入鹿を殺された父、蝦夷は息子暗殺の知らせを受けると、「甘樫丘」に建つ館に火をつけ自刃した。この一連の事件をさして「大化の改新」という。

自転車を走らせている間、当時はコンビニもなく、「橿原神宮」駅前の自販機でペットボトルを2本買ってきたのが大正解だった。

帰路は「橿原神宮」まで戻る体力もなく、一駅手前の「岡寺」駅にでて、自転車を返した。

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piano

山辺の道は大阪の高校生だった時、遠足で行きました。
懐かしいです。
桜井駅集合で16km(でしたっけ?)歩いて、天理駅前で解散。
結構疲れました(笑)
by piano (2010-01-23 12:53) 

ラブ

奈良って、ホント田舎で、のんびりしますよね。
都があった所なのに、大阪、京都、神戸(兵庫)の次に
なかなか出て来ないのは、不便だからかなぁ。
もっとアピールしてもいいのに。
by ラブ (2010-01-23 14:09) 

旅爺さん

自転車だと確かに行動範囲を広げてしまいますね。
甘樫丘界隈には由緒ある所や物語も多そうですね。
by 旅爺さん (2010-01-23 17:26) 

淳司

奈良・・・
兄貴が住んでます!
一度しか行った事がありませんけど(@@)b
by 淳司 (2010-01-23 20:40) 

おじゃまま

曼珠沙華がきれいですね。私もこれを見に行きたい、と
10年ほど前から画策しているのに、一度も行かれません。
奈良の建築物や風景が好きで、以前は時々行っていました。
今は近くて遠い…。
by おじゃまま (2010-01-23 23:43) 

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